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2025年改正の「年収の壁」、扶養で働く場合の影響は?

2025年改正の「年収の壁」、扶養で働く場合の影響は?

2025年の税制改正により、「年収の壁」が大きく見直されました。
配偶者の扶養に入って働くケースでは、所得税が課税されるラインである「103万円の壁」が「160万円の壁」へと引き上げられたことが大きな変更点です。年収の壁は、他にも110万円、130万円などが存在します。 今回は、配偶者の扶養に入って働く場合の「社会保険の壁」と「税金の壁」について分かりやすく解説します。

2025年の税制改正を反映した様々な年収の壁

社会保険の壁

106万円の壁

勤務先が上記の条件に当てはまる場合、勤務先の社会保険への加入義務が発生します。

【例:勤務先が東京都、40~64歳の場合】
年収106万円で健康保険と厚生年金に加入 ▶︎手取りが約16万円

※日本年金機構「厚生年金保険の保険料」、全国健康保険協会「都道府県毎の保険料率」をもとに算出

130万円の壁

「106万円の壁」の条件を満たさなくても、夫の扶養を外れ、自分で社会保険への加入が必要になります。

【例:勤務先が東京都、40~64歳の場合】
• 年収130万円でパート先の健康保険と厚生年金に加入 ▶︎手取りが約20万円減少
• 年収130万円で国民健康保険と国民年金に加入 ▶︎手取りが約31万円減少
※日本年金機構「厚生年金保険の保険料」、全国健康保険協会「都道府県毎の保険料率」をもとに算出

健康保険と厚生年金に加入している場合、社会保険料を差し引いた手取り収入が129万円になるのは、年収約153万円のときです。

社会保険加入によるメリット

手取りが大幅に減少する年収130万円~153万円の場合でも、社会保険に加入することで以下のようなメリットがあります。
・ 傷病手当金、出産手当金制度が使える。
・ 将来の年金額が増える。

※国民健康保険と国民年金に加入している場合、上記のメリットは適用されません。

税金の壁

110万円の壁

年収が110万円を超えると住民税が課税されます。
※自治体によって金額が103~110万円と異なります。

160万円の壁 ①

年収が160万円を超えると所得税が課税されます。
(例):課税所得が195万円未満の場合
所得税 = 160万円から超過した分の5%
出典:国税庁「No.2260 所得税の税率」
年収から社会保険料が差し引かれるため、実際に所得税がかかるのは年収190万円くらいからとなります。

160万円の壁 ②

・ 年収123万円までは配偶者控除を、160万円までは配偶者特別控除を 満額(38万円)受けられます。
・ 160万円を超えると段階的に減額され、201万円を超えると控除はなくなり、夫の税負担が増えます。
・ 夫の増税分より妻の年収が多くなるため、世帯全体での手取りは増えることになります。

働き方と気にすべき年収の壁

家計に大きく影響する「年収の壁」。壁の仕組みを正しく理解して、自分に合った働き方を選ぶことが大切です。

まとめ

2025年の制度改正によって、これまでより柔軟に働き方を選べるようになりました。
家計に影響する「年収の壁」は、仕組みを正しく理解することで、無理なく・損なく働ける選択肢が広がります。
最新の制度を踏まえながら、自分や家族にとって最適な働き方を見極めていきましょう。